Glaciar O'Higgins
凄いぞ、オヒギンス氷河

2010.12.04 / Chile (Villa O'Higgins~Candelario Mancilla) 本日 自転車8km走行 : Total 24529km走行
天気:晴 自転車折りたたみ:1
朝飯→ごはん 昼飯→おむすび 夕飯→パスタ / 宿→湖脇のキャンプ場 (テント泊1500ペソ)

(English)
 Today I went to Glacier O'Higgins. That was fantastic Glacier.



(Español)
 Hoy fui a Glaciar O'Higgins. Ése era el Glaciar fantástico.
 テントをたたみ、自転車に荷物を装着し、出発準備完了。チャリダーがたくさん泊まっているこの宿、ほとんど皆、今日船に乗って、アルゼンチンへと向かうらしいのだが・・・皆さん、ゆっくりしていらっしゃる。そろそろ出発した方がいい時間だと思うんですが、皆さん、まだまだキッチンでくつろいでいる。心配性のオイラだけが早々と準備を終え、出発。

 8kmほど走って、船の発着場へ到着。未舗装道だから時間がかかると思っていたのだが、思ったより快適に走れ、全然時間前に到着。うむむ、まったりしていた皆さんの方が、正解だったか・・・なんて思っていると、ドイツ人チャリダー、クリスチャンとジェニファーが到着。このお二人は、オヒギンスの宿で、オイラの隣にテントを張っていたカップルチャリダーで、たくさんいたチャリダーの中で、一番仲良くなった二人なのだ。で、到着した二人、桟橋に立てかけておいたオイラのチャリに興味シンシン。クリスチャンが「乗ってもいい?」というので「もちろん」と。そういえば、荷物未装着状態でのファニーバニーには、旅中、何人も乗ってもらったことがあるのだが、荷物装着状態で乗ってもらうのは初めてかも。荷物フル装備のファニーバニーに人がまたがって走っている姿を初めて客観的に見て・・・改めて、やっぱりファニーな姿だ、と自己認識したのであった。

 そうこうして遊んでいるうちに、次々にチャリダーが到着。他の宿に泊まっていたチャリダーたちも集まってきて、ちょっとビックリするほどのチャリダー大集合状態。皆の自転車は船の甲板に並べ、紐で固定され、船は出港。

 オヒギンス湖をゆっくりと進む船。快晴で素晴らしい風景が広がる。途中、フィッツロイらしき山が、手前の山の峰の向こうに見え、プチ興奮。ほとんど、船内の席には居ず、デッキからずっと外の風景を眺めていたのだが、対岸の発着場であるカンデラリオ・マンシージャに近づくにつれ、波がメチャメチャ荒くなってきた。湖の水が、デッキに降りかかってくる。最初は、ちょいと濡れる程度だったのだが、いつの間にやら、ずぶ濡れ状態に。こりゃ、もう、外に居るわけにはいかない、と船内に退避。う~ん、外はマダマダ絶景が広がっているというのに、もったいない・・・

 と、荒れ狂う湖の中、船は進み、カンデラリオ・マンシージャに到着。ここで、オイラを除くチャリダーは、全員降りてしまった。船に残されたのは、オイラと、十数人の観光客。実は、カンデラリオ・マンシージャの近くにチリのイミグレがあり、アルゼンチンに抜けるなら、ここで降りて、イミグレに向かわなければいけないのだ。ん、ではなぜ、オイラは船に残ったのか?それは、<オヒギンス氷河>を見るためなんです。この船のクルーズ、オヒギンス湖を渡る以外に、オプションで、オヒギンス氷河を見るツアーが用意されているんです。オプションツアーに行かない人達のために、まず、オヒギンス湖を横断し、そのあと、オプションツアー客を乗せ、オヒギンス氷河を見に行って、再び、カンデラリオ・マンシージャに戻ってくるというルートになっているんです。この船、横断だけなら40,000ペソでして。プラス20,000ペソ支払えば、オヒギンス氷河に連れて行ってくれるんです。とある事情で、カンデラリオ・マンシージャで一泊することになったオイラ、このままカンデラリオ・マンシージャで降りても、時間をもてあそんでしまうんで、オプションツアーに行っちゃおうと思い、追加料金を支払って、残ることにしたのですよ。

 船は出発。降りていったチャリダーたちに、一旦の別れを叫ぶオイラ。船は、相変わらず激しい揺れ。デッキに出ることも出来ず、船内から周囲の風景を眺める・・・と、先方になにやら青い物体が浮かんでいるではないですか。なんだろうと目をこらすと、なんと、氷の塊っぽい。どうやら、氷河の片割れが、湖上をプカプカと浮かんでいるようなのです。これは、直に見ねば、と相変わらず、水が降りかかってくるデッキへと出る。カメラを構えるオイラ。と、レンズに水しぶきがかかり、大変なことに。慌てて、レンズを拭き、再びカメラを構える・・・が、望遠で捉えているのに、船は揺れが激しく、まったくピントを合わせられない。十数枚の失敗カットの後、ようやく、何枚か満足いくのが撮れたので、再び、船内へ。すでにずぶ濡れのオイラ。

 そして、またしばらく船内から外をみていると、奥に見える山の山間になにやら、変な模様が・・・ん?アレは、氷河ではないのか?慌ててまた外へと飛び出すオイラ。夢中でシャッターを切る。そんなオイラの隣に、オジさんが来て、同じように夢中でカメラのシャッターを切っている。「あれが、オヒギンス氷河ですかね?」と聞くオイラ。「いや、オヒギンス氷河はあんなもんじゃないよ」とオジさん。そして、目の前に見えてきた、キレイな薄青色した巨大な氷河。どうやら、あれがオヒギンス氷河らしい。最初は、平坦に見えていた氷河の表面だったが、だんだん近づくにつれて、ゴツゴツしたディテールが見えてくる。うひょ~、これだ!こういう氷河が見たかったんだ!!!このゴツゴツ感がたまらない。奇岩フェチのオイラとしては、このゴツゴツ氷河は、奇岩へのフェチ心に通じるものがありまして。いや、もう、氷河が近づくにつれて、ものすごい迫力で迫ってくるゴツゴツ氷河に大興奮なワケですよ。快晴の青空の下で見る、このゴツゴツ氷河はヤバイくらいに美しい。そして、崩落する氷河も何度も見ることが出来て、これまた感激。

 いやぁ、パタゴニア、どこまでオイラを楽しませてくれるんだ・・・

 なんとなく、流れで行くことになり、まったく期待していなかったオヒギンス氷河。いや完全にオイラの心をノックアウトしてくれました。そして、氷河鑑賞途中に、サービスで出してもらった、氷河の氷でのウィスキーオンザロック。これがまた、格別の味でしたよん。