A Las Gaviotas
知られざる秘境へ

2010.10.11 / Chile (Entre Lagos付近~Las Gaviotas) 本日 自転車80km走行 : Total 22797km走行
天気:曇のち晴
朝飯→ポヨサンドイッチ 昼飯→なし 夕飯→ポヨプレート / 宿→El Encuentro(テント泊3500ペソ)

(English)
 Today I went to Las Gaviotas. I heard this place is a great escape and probably much different then the average place you have been staying at on your travels.



(Español)
 Hoy fui a Las Gaviotas. Oí que este lugar es un gran escape y probablemente muy diferente entonces el medio lugar que ha estado quedándose a en sus viajes.
 朝起きたら、空一面曇り空。昨日はあんなに晴れていたのに・・・チリの空は相変わらず気分屋さんです。

 さて、オイラは今、プエルト・モン目指して、走っているワケでして。素直なルートとしては、このまま南下していけばいいのですが、実は、ちょいと寄り道をするんです。というのも、この先のルパンコ湖の奥に、スコット一押しの秘境があるんですよ。その名も<Las Gaviotas>という村ともいえないくらいの小さな集落地。ルパンコ湖という湖の奥深くにあり、ルート的には、一旦入った道を、逆走して戻らなきゃいけないので、始め聞いた時には、素通りしようと思っていたのですが、「This place is a great escape and probably much different then the average place you have been staying at on your travels.」とスコットに言われちゃったんで、そりゃ、この目で見ないといけないでしょと、寄ることにしたんです。RUSHのライブまでは、若干日にちがあるにも関わらず、これまで急ぎ気味に走ってきたのは、その<Las Gaviotas>でゆっくりするためでして。

 で、向かうことにしたのはいいのですが、秘境というからには、やはり道は大変。走りにくい砂利道を延々走る。しかも、湖沿いのアップダウンの激しい道で・・・はやくもくじけ気味。しかも天気が悪いので、テンションもあがらない。

 しばらく走っていると、ルパンコ湖が見えてきた。晴れた日の湖の美しさを十分すぎるほど知ってしまっているオイラとしては、<あぁ、ここも晴れた日に見たら、素晴らしいんだろうなぁ>と思いながら走る。と、だんだん雲が薄くなってくるじゃないですか。これは、オイラの晴れパワー炸裂か?と思っていたら、冗談抜きで、どんどん雲が流れていき、次第に、雲ひとつ無い晴天に・・・いやぁ、すごいぞオイラの晴れパワー。それにしても、ここまで劇的に晴れる瞬間を体感したのは初めてだ。

 とにかく美しく変貌したルパンコ湖を横目に見ながらひた走る。ホントはゆっくりと、美しい湖を堪能しながら行きたいところなんですけど・・・実は、<Las Gaviotas>へ行くのには、週3便しかないフェリーに乗らないといけないんです。月/水/金の15:30発のフェリーに乗り遅れたら、高い金を払って、個人で船をチャーターしなければならなくなる。なんとかして、乗り場であるEl Ponchoに15:30までに到着したいと、がんばったのですが・・・ムリでした。というか、地図では26kmと書かれていた道が実は36kmありまして。計算では到達していたのですが、10km分が間に合わず・・・El Ponchoに到着したのは16時過ぎ。当然すでに船はない。しょうがないので、もうちょっと先の港に船があるかも、と言われたので行ってみる。すると、いくつかの車が停まっている港らしき場所を発見。そこにいたおばさんたちに「Las Gaviotasに行きたいんですけど」というと、「もうすぐすると、小さな船に乗ったおじさんが来るから、交渉するといいわ」と教えてくれた。

 しばらく待ち、小型ボートで向こう岸からやってきたおじさんに、Las Gaviotasに行きたいと交渉。すると、20000ペソで連れて行ってやると。う~む、フェリーだと2000ペソだけど、個人船をチャーターすると10倍くらいするよ、とスコットに教えてもらっていたので、この値段、相場といえば相場。高いっちゃぁ高いのですが・・・まぁ、ここは、勢いだ、行っちゃえ、とおじさんにお願いして連れて行ってもらうことに。

 ファニーバニーと荷物を船に乗せ、ルパンコ湖を走ること30分ほど。対岸の村<Las Gaviotas>についに到着・・・って、村というほどの規模でもない、ここ。家が数軒ポツンポツンとあるだけ。人影が見えない。う~ん、とんでもないところに来ちゃったのかもなぁ・・・と思って、おろしてもらって、元へ戻るオジさんの船を見送りながら不安な気持ちに襲われる。

 とにかく、スコットに教えてもらった宿に行こうと、キョロキョロしていると、遠くから、オイラのことを呼ぶお兄さんが。おぉ、よかった、人が居た!と、急いでそのお兄さんのところへ。そして「この宿に行きたいんですけど」とお兄さんに聞き、宿を教えてもらう。

 そして、向かった宿では、エディスおばさんに温かく迎えてもらえて、ホッとする。「スコットに聞いてきたの?」「ハイ」と。いやぁ、スコットお勧めの宿は、オーナーがすごく家庭的で温かい雰囲気の宿ばかりで、いい。「ところで、今日はどうやってきたの?」「対岸からボートをチャーターして」「そうよね、今日はフィエスタだから、フェリーは出てなかったのよ」と。なんてこった、そもそも、今日はフェリーに乗れない日だったのか・・・だったら、あんなに急がず、もっと湖の景色を堪能しておけばよかった・・・と思うも、まぁ、おかげで、いい時間にこの宿に辿りつけたんだし、よかったとするか。ベッド部屋に泊まると6500ペソ、庭にテントなら3500ペソでいいわと言われ、そこは迷わずテントを張らせてもらうことに。そして、とにかくお腹が減っていたので、何か食べたいところだったのですが・・・ここ、Las Gaviotasは、家が数軒あるだけ。売店なんかなく、まったく観光化されていないどころか、生活するのも大変そうな場所。ただ、目の前には広大な牧場が広がり、牛や羊や馬が野放しで飼われているし、裏には野菜農園があるし、ニワトリや豚やら、アヒルまでいる。うむむ、完全自給自足生活なのか・・・ということで、ここでは、食事は、エディスおばちゃんにおまかせ。で、このエディスおばちゃんの作る飯がバカウマなのですよ。夕日が沈む湖を窓越しに見ながら、いただく絶品の夕飯。いや、この景色に、この飯・・・スコットが一押しするワケだ。オイラも大好きな場所になりそうです、ココ。